西山税理士事務所

ビジネスのことなら西山税理士事務所 お問い合わせ・ご相談無料
HOME 西山隆税理士事務所
西山隆税理士事務所
索引用語集 西山隆税理士事務所

事業を始めるには A会社設立
事業を始めるには @企業の独立
工事台帳の効果
医療費控除
延滞税、加算税、延滞金、加算金
修正申告、更正、決定、付帯税
売上と資金の関係(売上を伸ばすにはお金が要る)
借地権(形が無いのに一番高い)
粗利益(売上総利益)
劇「脱税」修正申告
劇「脱税」経費率
劇「脱税」売上計上洩れ
劇「脱税」裏取引
劇「脱税」反面調査
総資本経常利益率
集めたお金 使ったお金 資金調達と運用」A
集めたお金 使ったお金 資金調達と運用」@
基幹産業
電子申告
経営比率
短期借入金 税金なんか払えるか
定期性預金 カギは15年前に
資産の回転率 続・カギは15年前に
借入金は利益から返済 税務署は何もかも知っていた
資金はどれだけ必要か サマ変わりした喫茶店
在庫 リベートを要求されて
固定長期適合率 引き継いだ会社は蟻地獄だった
利益 続・引き継いだ会社は蟻地獄だった
有限会社が無くなる 支店を沢山持ったが
給与所得控除に課税 共同経営の破綻
定款変更 続、共同経営の破綻
キャッシュフロー計算書 領収書だけでは証拠にならない
労働分配率 例えは悪いが「税金はエサ」ですね
損益分岐点 モーツアルトのソフトなメロディー
新宿区 西山隆税理士事務所

2009年7月の新着情報

   

2009年9月の新着情報をお送り致します。
今回のテーマは
劇 「脱税」 経費率
です。
前回、鳩谷さんは調査官に事の仔細を話しました。
これからいよいよ、幾ら税金が掛かるかという段階になります。
第五景に移りましょう。

劇 「脱税」 経費率
第五景 大栄書店の奥座敷、鳩谷と調査官が向い合い、税理士が傍に座っている。
鳩谷 (書類を調査官に、差し出して)「之が、洩れた売上の一覧です。」
調査官 「そうですか。(書類をめくって見る)随分有りますね。
成る程、年間、千二百万円位になりますね。五年間で、六千万円か。 それで、利益が、一割位だそうですが、仕入伝票を見せて下さい。」
鳩谷 「仕入伝票は無いんです。」
調査官 「仕入れ伝票が無い?どうしてですか。」
鳩谷 「何しろ、闇の商品なので、伝票を発行しては貰えないのです。
車に積んであった商品をそっくり、其の侭、市場に持ち込んだわけ ですから。 それでも、支払った代金に一割位のせた金額で売りまして、儲けは、多少出たんです。」
調査官 「へえー、随分、大雑把な商売ですね。それは、今でも、続いているんですか。」
鳩谷 「続いてます。」
調査官 「普通、売上洩れの場合は、其の侭、洩れた金額に、税率を掛けて、追徴する税額を出してますが、利益が、一割前後と、少ない様なので、仕入れ伝票を見せて戴こうと思ったのです。 それが、無いとなると、困りましたなあ、ねえ、先生。」
税理士 「そうですね。でも、とに角、売上の全部が、利益じゃないですからね。必ず、元手があるわけで。」
調査官 「それは、分りますが。でも、証明する伝票が無いんではね。」
税理士 「こういう例も、たまには有るんじゃないですか。
三月の、確定申告の時など、相談会で、売上しか持って来ない事業者が、いますが、そんな場合、税務署じゃ、経費率を業種別に予め決めておいて、それで、所得を、出してますものね。」
調査官 「ん、まあ、それは、公開してるわけじゃないですが・・・。これじゃ、所得の捉え様がないですな。」
(しばし、三人共、沈黙している)
調査官 「まあ、一応、売上だけはわかりましたから、之を、私の方でも、組合で確認してきます。その上で、所得をどうするか、上司とも相談して、何か方法を考えましょう。」
(調査官、立ち上がり、帰ってゆく)
鳩谷 「先生、これから、どうなるんでしょう。」
税理士 「何しろ、仕入れ伝票が無いんですから、あの人も困った様ですね。でも、何とか、上司と相談して、方法を考えると言ってくれたんで、まだ、救いがあります。売上が分ったからって、それに、いきなり、一割か二割の税金を掛けられても、文句を言えないところでしたよ。」
鳩谷 「そうなんですよ。仲間に相談したら、それは取られるぞ、と言われたんです。同じことを、やった仲間がいましてね。その人は、結局、八百万円も、税金を、取られたって、言うんですよ。」
税理士 「そんなに、取られたら、大変だ。仕入れ原価は、これだけかかったと、こちらが証明できなかったので、止むを得なかったんでしょうが。」
鳩谷 「八百万円も、取られたら、破産しちゃいます。」
税理士 「まあ、何とか、向こうで、考えると言ってくれたんですから、それを待ちましょう。」
 
さあ、いよいよ「売り上げ計上洩れの金額」がはっきりしました。調査官も驚いています。でも所得がつかめません。そして問題は税金です。幾らになるのか。税務署の結論を待つしかありません。どんな結末になるのでしょう。
 
尚、文中「経費率」の話が出てきました。之は「概算経費率」と言って、以前、三月の確定申告期などに、売上高しか記録していない納税者が居た場合に用いられていました。例えば小売業の方が500万円の売上があった場合、その中商品仕入高は統計上350万円位と見てこれを経費とし、残りの150万円が儲けつまり所得であると計算して、この150万円に課税していました。建設業、卸売業、サービス業等各業種別に経費の率を決めてあって、売上に経費率を掛けて、差し引き、残りを所得として税金を計算していました。之は税務署の「適正な課税を」という配慮から決めたものでしょうが、概ね実際の経費より少な目に決められているので税金は多くなり、正しく計算した場合より不利となるのは否めませんでした。正しい記帳と申告こそ余計な税金を払わずに済む本来の道であることは言うまでもありません。この制度は現在では使用されておりません。

次回2009年11月 劇 「脱税」 修正申告をご覧下さい。
西山隆税理士事務所