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新宿区 西山隆税理士事務所

2010年1月の新着情報

   

2010年1月の新着情報をお送り致します。
今回のテーマは
粗利益(アラリエキ…売上総利益のこと)
です。
前回、部長と源さんの間で揉めているとお知らせしました。
お話を進めます。

粗利益
部長だからって、バカにされてたまるけえ。

バタン、と、荒々しく音を立てて、工事部長室のドアが閉まった。 中から出てきたのは、源さんである。
源さん 「冗談じゃねえよ。アラリエキがどうのと、理屈こねやがって。
俺だって、棟梁やってたんだ。部長だからって、バカにされてたまるけえ。」
大変な剣幕である。
税理士 「どうしたんですか。」
源さん 「どうもこうもねえや。部長の言うことなんか、聞いちゃいらんねえよ。」
そう言いながら、足早に、去って行った。
源さんは、今まで、大工の棟梁をしていたが、最近、この暁建設に勤めるようになった、現場監督である。
税理士 「何かあったんですか。」
部長室に入ってゆくと、部長も、やや、赤い顔をして、興奮気味である。
部長 「いやー、源さんにも、困ったものです。未だに、大工時代の意識が抜けないんですねえ。源さんから見積書の稟議が上がってきたんです。見ると、全然、計算が 立っていないんですよ。それで、呼んで聞いてみたんです。」
   
部長 「源さん。この見積書なんだけど。」
源さん 「へえ。」
部長 「売り上げが、三百三十万円で、外注費、三百万円、差し引き、利益が三十万円となってるね。」
源さん 「何か、まずいですか。」
部長 「一寸、利益が、少ないんじゃないかな。経費は、外注費だけで、いいのかねえ。」
源さん 「ああ、それですね。うちは、トンネルなんです。八の野郎(下請け工務店の経営者の名前)が、三百万円でやるって言うんで、うちが、三十万円乗っけて、三百三十万円でやりますって、客に返事したんでさあ。全部、八がやりますから、うちは、経費無しで、見積もり、書いたんです。」
部長 「でも、源さん、話を纏めるのに、結構、時間かかったんでしょう。ガソリンも使っただろうし。」
源さん 「そりゃ、まあね。」
部長 「それら、経費に見積もらなくちゃ。トンネルだと言っても、計算すれば、経費は掛かっているんですよ。」
源さん 「でも、たいしたこたあないですよ。今迄も、大工の時にやあ、こんな話はよくあって、一割乗っけて、下請けへ出してたんです。」
部長 「そりゃ、自分一人でやってる時は、そうかもしれないが、会社となると、そうはいきませんよ。うちは、粗利益、二割以上とってますからね。」
源さん 「何です、その、アラリエキってのは。」
部長 売り上げから外注費を引いた、三十万円ですよ。これでは、売り上げ三百三十万円の一割にもならない。家賃や、社長の給料は、何所から出すんです。」
源さん 「何ですって。たった三百三十万円の売り上げから、社長の給料出すんですかい。」
部長 「たったって言うけれど、そんな売り上げが集まって、何十億の売り上げ規模になるんじゃありませんか。一つ一つの工事で、しっかりと利益を出してゆかないと、会社はやってゆけませんよ。」
源さん 「驚れえたな。じゃ、トンネルってわけにゆかねえんですか。」
部長 「この工事なら、八十万円の粗利益は、いりますね。三百八十万円で、契約して貰わないと駄目です。」
源さん 「冗談じゃねえ。みんな八にやらせて、うちは、トンネルだっていうのに、そ んなに儲けられませんよ。」
   
部長 「そう言って、出て行ってしまったんです。」
税理士 「道理で、アラリエキがどうのと言って、怒っていました。」
部長 「源さんには、原価意識が、全く無いんですね。腕は良いんだが、現場監督なんだから、勉強して、どうやって儲けるのか、原価計算の問題も、身に付けて貰わなくてはなあ。」
税理士 「他の現場監督は、どうしてますか。」
部長 「みんなには、見積書に、必ず、工事原価予算表というのを添付させています。工事収入がいくら、材料費がいくら、外注費がいくらと、原価を計算して、粗利益を出させまして、そのあと、販売費、一般管理費を、工事収入の二割、見積もって差し引きます。それで、利益が出ないような見積もりは、再検討するようにと、突っ返しています。」
税理士 「それは良いですね。たしかに、そこまでやらないと、堅実な経営は出来ません。」
部長 「源さんは、こんな小さな工事で、社長の給料まで出すのかと、文句を言ってましたが、二割の一般管理費には、役員報酬も入ってますからね。」
税理士 「そりゃ、当然です。」
部長 「営業の人間の給料だって、家賃だって、みんな、夫々の工事が稼いだ利益から払うんですからね。町の大工さんは、そんなに経費がかからないかもしれないし、儲からなきゃ、自分の生活をきりつめりゃいいでしょうが、会社はそうはいきません。源さんは、そんなことを、全然無視しているんだから、たまったものではない。」
というのが、部長の話であった。
町の大工さんと、会社の現場監督は、こんなにも違うんだということを、源さんも、だんだんと認識してゆくことになるのだろう。
 
源さんにとっては難しい問題かもしれないけれど、部長にとっても譲れないところである。さて次には借地権のお話を致します。之も見落としてはならない問題です。
次回2010年3月 借地権をごらん下さい。
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