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索引用語集 西山隆税理士事務所

事業を始めるには A会社設立
事業を始めるには @企業の独立
工事台帳の効果
医療費控除
延滞税、加算税、延滞金、加算金
修正申告、更正、決定、付帯税
売上と資金の関係(売上を伸ばすにはお金が要る)
借地権(形が無いのに一番高い)
粗利益(売上総利益)
劇「脱税」修正申告
劇「脱税」経費率
劇「脱税」売上計上洩れ
劇「脱税」裏取引
劇「脱税」反面調査
総資本経常利益率
集めたお金 使ったお金 資金調達と運用」A
集めたお金 使ったお金 資金調達と運用」@
基幹産業
電子申告
経営比率
短期借入金 税金なんか払えるか
定期性預金 カギは15年前に
資産の回転率 続・カギは15年前に
借入金は利益から返済 税務署は何もかも知っていた
資金はどれだけ必要か サマ変わりした喫茶店
在庫 リベートを要求されて
固定長期適合率 引き継いだ会社は蟻地獄だった
利益 続・引き継いだ会社は蟻地獄だった
有限会社が無くなる 支店を沢山持ったが
給与所得控除に課税 共同経営の破綻
定款変更 続、共同経営の破綻
キャッシュフロー計算書 領収書だけでは証拠にならない
労働分配率 例えは悪いが「税金はエサ」ですね
損益分岐点 モーツアルトのソフトなメロディー
新宿区 西山隆税理士事務所

領収書だけでは証拠にならない

Part12へのご来訪有難うございました。


  「一と口情報」  
領収書だけでは証拠にならない

キャッシュフロー計算書
社長 「銀行からキャッシュフロー計算書を見せてくれという電話がありましてね」
税理士 「キャッシュフロー計算書は決算の時作りましたよ」
社長 「そうなんですが良く分からないので見ていませんが。銀行は何を知りたいんでしょうね」
税理士 「損益計算書で利益は出ているが現金の収支はどうだったのか見たいというんでしょう」
社長 「現金の収支が分かる計算書なんですか」
税理士 「ええ、利益は出ているけれどそれが現金で残ったのかどうか見るんですよ。黒字でも現金が無くて倒産する会社もありますから、『黒字倒産』と言って。『勘定合って銭足らず』ということもありますし」
社長 「そんなことが分かる計算書なんですか」
税理士 「そうです。これからは益々利益を出してそれを現金で残す経営が求められていますからね」
社長 「そう言えば決算で利益にはなっていますが現金は相変わらず足りませんから儲かった実感がありません」
税理士 「売り上げが伸びたと言っても掛で売ったときはお金が入ってきませんし、経費だって減価償却費はお金が出たわけではありません。要するに損益計算書の利益が其の侭経営の実態を表しているとは言えないのです。そこでキャッシュフロー計算書が必要になってくるのです」
社長 「へえー、すると私の会社は実際にはどうなってるんですか」
税理士 「一応損益計算書で当期利益が100万円となっています。でもそれが現金としては残っていません。何に使ったのか見るために現金の動き(収支)を三つに分けて見ます。先ず商売ですが(之を営業活動によるキャッシュフローと言います)之は一応約100万円位プラスになっています。つまり現金が残ったのです。処が、自動車や機械も買っています。これらに250万円使っています。(之を投資活動によるキャッシュフローと言います)そこで、商売でプラスになったお金100万円から250万円を差し引いた150万円が足りなくなりました。それを補う為に銀行から150万円借りました。(之を財務活動によるキャッシュフローといいます)
結局、現金の残高は前期と変わらず、元々現金は不足気味でしたから儲かった実感が無いのです 」
社長 「いやー、そういうことですか。今後どうしたら良いでしょう」
税理士 「先ず商売で(営業活動)もう少し儲けるんですね。そうして自動車や機械への投資は営業活動のプラスの範囲内で行うことです。財務活動は新規の仕事をする為なら解りますが、お金が足りないから借りるというのは止めた方が良いですね」
社長 「そういうことを銀行じゃみんな分かっちゃうんですね。如何したら良いですか」
税理士 「これからの積極的な経営計画を立てて示したら、銀行も期待しますから変わらぬ取引を続けてくれるでしょう」
社長 「分かりました。そのように銀行にも説明しましょう」

  「企業ドラマ」  

では、領収書の問題をお話致します。どんな落とし穴だったのでしょう。

領収書だけでは証拠にならない

石商事が税務調査を受けることになった。日頃から経理には神経を使ってキチンと整理をしている石商事のことである。調査も簡単に終わるであろうと、気楽にその日を待った。当日、調査は順調に進み、最後に経費の調べに入った。調査官が一枚一枚領収書をめくっていたが、その中の六十萬円という金額の領収書を取り出して尋ねた。
調査官 「之は何の領収書ですか?」
石社長 「広告宣伝費です」
調査官 「金額が大きいですが、どんな広告ですか」
社長 「大学の門の前で学生にビラを配って宣伝をして貰うのですが、ビラの企画印刷から配布まで一手に引き受けてくれるため、便利なので請負で頼んでいるんです。この宣伝が又、一番効果が上がるので時期になると度々利用しています」
調査官 「領収書一枚では一寸内容が分かりにくいですが、見積書や請求書は有りませんか」
社長 「頼む時に前金で渡してしまいますから請求書などはありません。ビラが出来たとき見本に持ってきましたが、今は保存していません。でも配っているところを現場で確認していますし、そこの大学からどんどんお客が来てますので、宣伝の効果は充分あった と思っています」
調査官 「そうですか。一応、この広告社については調べさせていただきます」
数日して調査官から電話があった。
調査官 「広告会社を調べましたが、実態が無いのです。どう言うことでしょうか」
と言う。電話をかけても掛からない。所在地へ行ったがそのような会社は無いとのことである。そんな筈はない。
社長 「それではこちらでも調べてみます」
と返事をして広告社を尋ねてみた。
地図を見ながら番地の場所に行って見ると、そこはいわゆる「貸机」の会社であった。広告社の社長も従業員もいない。領収書に書かれている番号に電話をかけると「貸机」の会社で受け答えをしてくれる仕組みになっているが、広告社としての実態は無い。代表者の住所を聞いたがわからない。
「私の方では月月の貸机の料金さえ払って戴ければ住所などは聞かないことにしています」との話である。
調査官 「実態の無い会社なので、この領収書だけでは経費と認めるわけにはゆきませんね。会社印も立派に押してありますが、この様な領収書は作ろうと思えば作れます。請求書やビラなど経費としての内容が分かる資料が有ればまだしも、これでは社長が架空の領収書を作ったと思われても仕方がないのではありませんか」
これこそ晴天の霹靂である。領収書さえ有れば証明ができると思ったのは錯覚であった。領収書の発行者を信用できない場合もある。
石商事では実際に広告代として現金を払ったにも拘わらず、自ら経費を否認して修正申告を出すハメとなった。領収書を確たる証拠とするには、その裏付けとなる説明資料も充分備えておくことが大切である。
 

では、次回のお話に移ります。税金に対する考え方を勉強したいと思います。
Part13例えは悪いが「税金はエサ」ですねをご期待下さい。

 
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